脳の栄養
脳にとって絶対不可欠なものは、「グルコース」「酸素」「水」です。
平均的な体重の人では脳の重さは体重の2%ほどしかありませんが全身で用いられる酸素の20%と1日に必要なエネルギー量の約15%が脳で消費されます。
5歳児では、なんとエネルギー摂取量の43%が脳のために使われるそうです!
この年の子どもがなぜ覚えがいいのか、答えはここにあるのかもしれません。
一方、身体に脂肪が十分にあったとしても、脂肪がすぐに脳のエネルギー源になることはありません。
脳は脂肪よりもグルコース、つまり単糖類のほうが好きなのです。
グルコースの蓄えが尽きてきたら、身体はタンパク質と脂肪からグルコースをつくります。
ただグルコースを直接身体に取り入れるほうがはるかに効率がいいのは明らかです。
身体に蓄えることができる栄養物質の量は限られています。平均的な体重の大人では、筋肉と肝臓に蓄えられる量はわずか400グラムほどで、そこから1日約200グラム消費されています。しかし、筋肉に蓄えられているグリコーゲン〔グルコースの貯蔵形態〕は筋肉でのみ消費され、ほかの部位のために使われることはありません。
肝臓のグリコーゲンだけが再びグルコースに変えられ、血液に含まれて全身に運ばれます。
そして毎日その約60%が脳で消費されます。
酸素についても同様であるためグルコースも酸素も血液と一緒に常に脳へ送り込む必要があります。
そのために必要な血液の量は、心臓が1分間に送り出す血液量の13%。
脳にエネルギーを与えるために、1日1000~1500リットルもの血液が脳の中を流れているのです。
ただし、これはグルコースが十分に身体に蓄えられていることが前提。
ですから糖質制限をしすぎるとグルコースを適切に補給することが出来ず
脳に栄養が行かなくなってしまいます。
國信
#グルコース #糖質制限 #エネルギー #酸素 #水